Frantière official blog

『ボン・ヴォヤージュ』

ベルギーの言語と中世の街Louvain/ Leuven

2021.07.20 ブログフランス美術
Bonjour!  Goede Middag!

ベルギーで使われている主な言語はフランス語とフラマン語。
フラマン語とはベルギーで話されているオランダ語のことです。

ベルギー国内では、フランス語を話す人は30%程度、フラマン語を話す人は55%~60%程度だそうです。
大まかには、南部のワロン地域がフランス語圏、北部のフランデレン地域がフラマン語圏と分けられます。
首都ブリュッセルはフランデレン地方に含まれるのですが、両方の言語が使われています。

先日ご紹介したLouvain/ Leuvenはフラマン語圏の中心都市のひとつです。
街中の看板やカフェのメニューがほとんどフラマン語で書かれていて、フラマン語が全くわからない私は少しびっくりしてしまいました!
(カフェの店員さんが英語とフランス語で丁寧に説明してくれました。)
市庁舎 Louvain/ Leuven市庁舎

Louvain/ Leuvenには15世紀に創設されたルーヴァン・カトリック大学Université catholique de Louvainがあり、ベルギー国内や瀬慧海各地から集まった学生で賑わう国際的な街でもあります。
(日本語や日本文化を学ぶコースもあり、街中にもお寿司屋さんがたくさんありました。)

ベルギーには、言語の論争が何度も繰り返された歴史があり、ルーヴァン・カトリック大学は20世紀に巻き起こった論争の中心となってしまいます。

ベルギー独立時の19世紀には、フランス語が国際社会に通用する言語だという主張がされ、フラマン語を話す人の数の方が多いにも関わらず、ベルギー全土でフランス語のみが公用語とされてしまいました。
ルーヴァン・カトリック大学でもフランス語による教育が行われていましたが、言語論争が激化した20世紀には、フラマン語を大切にしてきた住民の反発を買い、一時は大学分裂の危機に晒されました。

第2次世界対戦後、Louvain/ Leuvenを含むフランデレン地方では、フラマン語が公用語とされ、首都ブリュッセルは両方の言語が公用語とされました。
現在では、両方の言語を話すベルギー人も多くいます。

わたしは言語を学ぶことで、その地域の文化、生活習慣、思想など多様性を見出すことができると信じています。
Louvain/ Leuvenの街の歴史を学び、言語を習得するその先の広い視野を持ちたいと改めて思いました。
次にフランデレン地方を訪れる時は、フラマン語で挨拶したい!と思っています。

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